最終更新: 2026-11-07

用語集

記事に出てくる言葉を、ひとことで説明します。記事の中で下線のついた言葉を押すと、ここに移ります。

損金

法人税の計算で、売上などの収入から差し引ける費用や損失のことです。

会計の「経費」とほぼ同じ意味ですが、税法のルールで損金に入らないものもあります。役員報酬はその代表例です。

不相当に高額

役員の報酬や退職金のうち、仕事の内容や同業で規模が近い法人と比べて、高すぎると判断される部分のことです。

この部分は損金に入りません。税法の言葉で、医療法人の運営の決まりでは「不当に高額」という別の言い方をします。

定期同額給与

1か月以下の一定の期間ごとに、毎回同じ額を払う役員報酬のことです。毎月同じ額の報酬が典型です。

損金に入る役員報酬の代表で、額を変えられる時期は限られます。くわしくは役員報酬の記事で説明しています。

事前確定届出給与

決まった時期に決まった額を払う役員報酬で、原則として前もって税務署に届け出るものです。役員の賞与で使われます。

届け出た額と実際に払った額が違うと、原則として損金に入りません。

事業年度

法人が損益を計算する区切りの期間です。定款などで決め、1年以内とされています。

医療法人のモデル定款では、4月1日から翌年3月31日までの例が示されています。ほかの1年間を定めることもできます。

定款

医療法人の名前・目的・役員の決め方など、法人の基本ルールを書いた文書です。

役員報酬の決め方も、定款に書かれていることがあります。

社員総会

社団の医療法人で、いちばん上の意思決定をする会議です。ここでいう「社員」は従業員ではなく、法人の構成員のことです。

理事の報酬は、定款で額を決めていなければ、社員総会で決めます。

最終報酬月額

役員が退職する直前の、1か月分の報酬の額です。役員退職金の目安を出す計算で、もとになる数字です。

功績倍率

役員退職金の目安を「最終報酬月額×役員の年数×倍率」で出すときの、倍率のことです。

報酬月額と年数以外の、退職金の額にかかわる事情をまとめた数字とされています。くわしくは退職金の相場の記事で説明しています。

退職所得

退職金を受け取った人の所得の区分です。ほかの所得と分けて計算するため、税金が軽くなるしくみがあります。

原則は、受け取った額から退職所得控除を引き、その2分の1が税金の対象です。役員の年数が5年以下の場合は、2分の1にしない部分があります。

退職所得控除

退職金から差し引ける額です。勤めた年数が長いほど大きくなります。

20年以下は1年あたり40万円、20年を超えると800万円に、超えた1年ごとに70万円を足します。

持分

医療法人に出資した人が、出資額に応じて払い戻しや、解散時の財産の分配を受ける権利です。

平成19年4月以降は、持分のある医療法人を新しくつくれません。それより前にできた持分のある医療法人は、今も多く残っています。

特定医療法人

公益性が高いとして国税庁長官の承認を受け、法人税の税率が軽くなる医療法人です。

役職員1人あたりの年間の給与の総額が3,600万円を超えないことが、承認の条件の一つです。

社会医療法人

救急医療やへき地医療などを担う公益性の高い医療法人として、都道府県知事の認定を受けたものです。

役員の報酬などが不当に高額にならない支給の基準を定めることが、認定の条件の一つです。

通達

国税庁長官が示した、法令の解釈です。法律そのものではありませんが、記事では税務での扱いを説明するために引用します。

裁決

税務署の処分に納税者が不服を申し立てた(審査請求)ときに、国税不服審判所長が示す判断です。

記事では、公表された裁決を例として紹介することがあります。1件の判断が、そのまま相場になるわけではありません。

出典・参考資料(クリックで開く)

各用語の根拠は、それぞれの用語が出てくる記事の出典と同じです。主なものは次のとおりです(2026年11月時点)。

  • 国税庁「法人税のあらまし」(損金・事業年度)
  • 国税庁 タックスアンサー No.5211、No.1420、役員給与に関するQ&A
  • 法人税基本通達9-2-27の3(功績倍率法)
  • 厚生労働省 社団医療法人モデル定款、医療法人の機関について、特定医療法人制度について、「持分なし医療法人」への移行に関する手引書
  • 国税不服審判所「審判所の概要」「裁決用語集」